世代の軋轢 CMSを活かせるか
- 2006/09/26 21:01 JST
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同窓会のホームページをいくつか運営していて感じることは、若年世代と、高年世代とのあまりにかけはなれた価値観と情報スキルの差です。
同窓会への歴史的、金銭的貢献が高い高年世代。それに対して、歴史的に浅くほとんど会費を払わず無関心な若年世代の軋轢は、埋めようにもうめられないものなのですが、なんとかそれでもその橋渡しをしていきたいと、既に若者世代でもなく、さりとて古い世代ではない我々中年世代がその使命をはたして母校の貢献をと思うわけなのですが・・・。
高年世代にとって、コンピュータは、歴史的にもつい最近できてきたばかりのなにやらわかりにくい代物。インターネットにつなげばウイルスにかかり、文字を打ち込もうにもおぼつかない。ようやく表示できた母校の同窓会ホームページも、投稿したり掲示板に参加したり、最近聞くSNSサイトに参加するのも規約へ同意して、と、なにをするのもなかなかハードルの高いものになっています。それで、同窓会への貢献から発言力のある高年世代は、コンピュータもよいけど、印刷物での配布も、と、郵送や印刷に大きなコストがかかる会報の配布を求めるわけです。
若年世代にとっては、インターネットと共に育ってきており、ウイルス対策は自然に覚え、ログインもSNSへの参加や、掲示板への発言もまったく障壁はありません。ですから、簡単にネット上でコミュニティをつくって、ネットワークを広げていきます。そのため、会報の印刷物配布は経費の無駄。そんな無駄な活動費用にまわる同窓会費は、さらに払いたくないし、ネットも覚束ない高年世代との交流にもいまさら興味がない。それよりもっと広いコミュニティが我々にはひろがっているのだ、と思うのかもしれません。
中年世代は、インターネットはなんとかつかえて、ネットワークを広げるひとはどんどん広げて便利に使っている。高年世代を尊敬する気持ちも世代的には残っているし、若年層の気持ちもわかるので、両者の溝を埋めて、交流の橋渡しができたらもっとおもしろくなるのではないかと試行錯誤することになります。
高年世代がネット上で参加する意義を見つけてどんどん積極的に参加できるようになればコストを低く、しかも迅速な情報交流ができます。それを先導するのは、中年世代の我々ではなく、やはり高年世代で発言力のある立場のリーダーに限ります。そのリーダーをたすけ、相談に乗り、運営を実際に行っていくのが、中年世代の我々の役割なんだろうと思います。
例えば大学のクラブのOB会で運営しているホームページ。当初はすべて運営をおこなっていたのを、CMSを活用することで、今では高年世代自身で写真のUPを含む記事投稿が行われるようになりました。夏合宿の写真投稿や毎月の会合の案内まですべてを高年世代で作業しています。メールに何枚でも写真を添付して送信するだけで記事になったり、画面で画像を指定してアップロードするなど、簡単にホームページを扱えるようになったからでもあります。
- 大阪市立大学能楽研究会(CMS Geeklogを活用)
SNSもいくつかの同窓会でスタートさせました。
- 大阪府立生野高等学校同窓生SNS(CMS OpenPNEを活用)
その他、スタートさせたいと思っても、交流の場でどういうトラブルがおこるかわからないということでまだ公開できないSNSがたくさんあります。
交流の中で、トラブルがあってはならないという姿勢であれば、コミュニケーションサイトは運営できません。少々のトラブルがあっても切り抜けるのでなんでもトライしよう。そういう姿勢が運営側には必要なのではないでしょうか。