企業に問われるOSSリテラシー

  • 2009/10/15 06:36 JST

OSSを活用する際に,それを隠すのではなく,公開することがOSS利用者のマナーであり,フィードバックにつながる第1歩になると思う。

多くはボランティア的に開発されるOSSだが,ビジネスの場でおおいに活用されることを期待して開発している。にもかかわらず,企業がよく隠して活用し,一切OSS開発陣営にフィードバックしないのはいただけない。

商品に組み込む場合,WEBで活用する場合, あらゆる活用はどこかでかならず公開してほしい。

それがOSSを開発するひとたちのモチベーションを高めることにもつながり,そのOSSがさらに発展するきっかけにもなりうる。

OSSはソフトウェアライセンスを厳格に守っている。

だれがいつどのように開発して貢献したかを配布ドキュメントやWEBに明記して開発者の名誉をまもってもいる。

どのように開発されているのかがすべて公開され,ソースコードの履歴も管理されている。

提供側がここまで厳格にOSSを開発して公開しているのにもかかわらず,利用者側のマナーが高まらないのには,まだまだ企業の"OSSリテラシー"が育っていないから,なのかもしれない。

一度,自社で活用して商品化しているもの,あるいは公開しているWEBで活用しているOSSがあるのなら,それを洗い出して公開してみるというのはどうだろう。

うしろめたい使い方だけはしてほしくない。

オープンソースカンファレンス2009 Tokyo/Fallが今月30日,31日と,日本工学院専門学校 蒲田キャンパス 12号館で開催される。どのようなOSSがどのような開発者によって提供されているのか,ぜひ足を運んでいただきたい。

いつまでたってもベータ版

  • 2009/09/27 19:03 JST

Geeklog1.6.0の公式版が本家で公開されたのは7月19日。

その後日本語対応版はベータ版を出し続けているが,いまだに公式版にならない。

今月は本家から,その後みつかった,そして日本から多数報告し,フィードバックした数々のバグ修正と機能追加を盛り込んだ1.6.1が出る予定だ。

日本語訳は難しい。今回も相当練り直して,ドキュメントまで細かく手を入れているので,完成度は非常に高い。

ちなみにGeeklogが毎回バージョンアップ時に配布しているドキュメントはこちら。

配布時にドキュメントまで律儀にしっかり盛り込んで,しかも日本語ドキュメントまであるのはめったにないのかもしれない。

現在,すでに公式版と呼んでよいレベルのパッケージを配布しているが,公式版にまで至っていない。

携帯専用のテーマなどに改善すべきところが多数見つかっているので,コア開発者がそれらを対策中。

もうそろそろ公式版で!

MagentoやispCPをどうひろめるのか

  • 2009/09/20 17:45 JST

9月18日,LBIサロンでCMS(Geeklog,Magento他)とバーチャルホスト管理OSS「ispCP」をテーマに,セミナーを開いた。

Magentoは,神戸からMagento日本ユーザーグループリーダーの西 宏和さんがスピーカーとして参加。

ispCPは,広島県福山市から桜本 浩史がスピーカーとして参加した。

Geeklogの場合は2007年に導入ガイドを執筆,出版したのをきっかけに会社,自宅諸共大阪から東京へ移転した。その後東京で様々な会合に参加したり,OSSイベントに参加して紹介した。同時に財団法人日本SOHO協会に参画してOSS Japanも企画したり,技術評論社のSDやWebSiteExpertsといった雑誌へも投稿できた。ビジネスも東京にいるおかげでなんとか順調にきている。売り上げ・利益はともかく,忙しさは不況をまったく感じさせない。1年で最もひまな季節になりがちなこの夏も非常に忙しかった。

OSSの露出を雑誌などへの執筆やクチコミでひろげるには,東京が一番理想的なのだが,それぞれ東京へ出てくることは当面なさそう。

どちらもすばらしいOSSなので自然にユーザが増えて活発になっていくはずだが…。

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