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オープンソースカンファレンス2009 Tokyo/Fallが終って

  • 2009/10/31 20:53 JST
  • 表示回数 2,684

2日間にわたるオープンソースカンファレンス2009 Tokyo/Fallが終った。

両日とも1,000人近い来場者で,さすが東京だけあって地域開催のオープンソースカンファレンスとくらべて断然多い。

多いが,これだけたくさんのオープンソースが集うイベントにしては,注目度がまだまだ低いように感じる。

オープンソース側の情報発信力が,まだまだ追いついていないのもある。内部のMLでさまざまに議論されているようなことも,もっとオープンにしたほうが良いだろうし, 参加者がそれぞれに,自然に情報を公開できるようなしくみづくりにも取り掛かってよいだろう。

この景気で,オープンソースを研究せざるを得ない企業も増えてきているのは確かで,そういう理由での初参加者にも出会った。

だが,これだけ多くのオープンソースを間近で見たり,セミナーをひとつふたつ受講しても,なかなかそのオープンソースはわかるとは思えない。

オープンソースといえども,規模も出来もまるで違う。

たまたま出会ったオープンソースのなかから,さらにどれを使えばよいのか,多くのひとたちは手探りの状態なのではないだろうか。

そういうときの指針になるようなサイトとしてOSS Japanも企画したわけだけれど。

そんな疑問をもちながら初日を終えたのだが,2日目のきょう,Geeklogグループのコミュニティサイトで利用しているOSSのMyNETSを開発しているusagiグループに参加することになったメンバーと名刺交換したところ,わたしの名前を知っているという。

なぜなのか聞いたら,前職の上司から,「CMSを選ぶなら絶対Geeklogだ。OSCイベントで,Geeklogを熱く語っていたから間違いない」と,強く押してくれたんだそうだ。

いろいろと無力感を覚えて迷いがあったのが,そのひとことで一気に消えた。

そうなんだ,こちらの思いはやはりちゃんと届いているんだ,とわかり,2日目は気合を入れて対応できた。これからもがんばろう・・・
 

 
きょうのGeeklogブーススタッフ。

本家にフィードバックしやすくする方法

  • 2009/10/31 14:35 JST
  • 表示回数 2,718

Geeklog日本ユーザー会では,ユーザーからたくさんのフィードバックを受けて,さらにコア開発者も独自の開発を行い,本家へフィードバックできるようになった。

元々コミュニティがユーザーにやさしいコミュニティなので,自然とフィードバックを受けやすい環境があったのだが,それだけでは本家へのフィードバックは行えない。

昨年夏,日本語版の開発体制がSubversionに大きく舵を切り,開発者の意識を高めて,そういったシステムに日本語の環境でまず,慣れたことが本当に大きかったと思う。

最初は,開発方針の転換で抵抗感もあったものの,慣れてみればこんなに便利なものはない。

そうやって日本語環境で慣れてこそ,本家はMercurial(※)だが,それほどシステム的に差異は無く,抵抗感もなく英語でフィードバックできるようになった。

日本ユーザー会のコミュニティ内で意見調整したうえでフィードバックを行うことで,情報が整理されて,日本からのフィードバックが全体にスムーズに受け入れられるようになった感がある。

翻訳を協力し合ったり,コメントフォローをしあったり,コードを直接フィードバックしたり,・・・

本体の実行速度を高めるプログラムやサイトマッププラグインといった本体に取り込まれるプログラムまでフィードバックされた。

オープンソースをただ利用するだけでなく,フィードバックして,その開発に直接関わってさらに使いやすいものにしていくことができている。

本家に直接孤軍奮闘でフィードバックしていくのはすぐに息切れするだろうが,こうやって2000人の仲間がバックにいて,そしてすぐ応援してくれる何十人何百人かの仲間がいて,・・・,だからこそだれもが息切れすることなく,続けていられるのだと思う。

※ 当初CVSと紹介していましたが,ただしくはMercurialでしたので修正しました。参考URL (2009.11.7訂正)

企業に問われるOSSリテラシー

  • 2009/10/15 06:36 JST
  • 表示回数 3,798

OSSを活用する際に,それを隠すのではなく,公開することがOSS利用者のマナーであり,フィードバックにつながる第1歩になると思う。

多くはボランティア的に開発されるOSSだが,ビジネスの場でおおいに活用されることを期待して開発している。にもかかわらず,企業がよく隠して活用し,一切OSS開発陣営にフィードバックしないのはいただけない。

商品に組み込む場合,WEBで活用する場合, あらゆる活用はどこかでかならず公開してほしい。

それがOSSを開発するひとたちのモチベーションを高めることにもつながり,そのOSSがさらに発展するきっかけにもなりうる。

OSSはソフトウェアライセンスを厳格に守っている。

だれがいつどのように開発して貢献したかを配布ドキュメントやWEBに明記して開発者の名誉をまもってもいる。

どのように開発されているのかがすべて公開され,ソースコードの履歴も管理されている。

提供側がここまで厳格にOSSを開発して公開しているのにもかかわらず,利用者側のマナーが高まらないのには,まだまだ企業の"OSSリテラシー"が育っていないから,なのかもしれない。

一度,自社で活用して商品化しているもの,あるいは公開しているWEBで活用しているOSSがあるのなら,それを洗い出して公開してみるというのはどうだろう。

うしろめたい使い方だけはしてほしくない。

オープンソースカンファレンス2009 Tokyo/Fallが今月30日,31日と,日本工学院専門学校 蒲田キャンパス 12号館で開催される。どのようなOSSがどのような開発者によって提供されているのか,ぜひ足を運んでいただきたい。

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