2009年のOSSイベント

  • 2008/12/15 19:16 JST

2009年の主なOSSイベントはおおよそ日程が決まってきた。

オープンソースカンファレンス

2009.1.24OSC2009 Sendai2009.2.20-21OSC2009 Tokyo/Spring009.3.13-14OSC2009 Oita2009.5.15-16OSC2009 Shimane

 他,全国で続々開催予定

IDGジャパンイベント/展示会のご案内

2009.7.1-2OpenSource World 2009

関西オープンフォーラム

2009.11.6-7(予定)関西オープンソース2009

正式公開ではないものもあるので,各日程はそれぞれのサイトで確認してほしい。

他,全国のIT勉強会一覧は,IT勉強会が便利。伝えるときのガイドラインIT勉強会カレンダーに情報を下さる方へをどうぞ。

CM注意 GeeklogとIvy We

  • 2008/12/09 20:17 JST

CMS導入コストは,商用のCMSを利用する場合にはライセンスの料金がかかり,オープンソースの場合には不要だ。

この急激な不況で初期コストはかけられない。

さらに,商用CMSを利用しなくとも,オープンソースが世界的な開発プロジェクトによって急激に追い上げて,セキュリティ面でも機能面でもそん色ないまでになっている。将来性を考えても,オープンソースの方が良いかもしれない。

問題は導入会社だ。

商用CMSを扱う会社は徹底したサービスを行うので,心強いかもしれない。24時間サポートも契約次第で可能かもしれない。電話一本で駆けつけてきてくれそうだ。ただ,その分,サポート費用は高くつきそうだ。

一方,オープンソースは導入会社が比較的小規模なので,機能面で勝るオープンソースであっても,運用サポートで不安がある。電話ですぐに駆けつけてくるようなことは期待できない。メールか電話でサポートをしてもらわなければ・・・。ただ,その分,サポート費用は抑えられるはずだ。

幸い,メール環境は整っているので,サポートは何とかなる。

オープンソースCMSはいろいろあるが,何を基準に選んだらよいのか。

と,あるCMSを導入しようとしている会社の担当者がひとりごと。 

日本での開発者がどんどん多くなって1000人を超える規模で,開発者が親切でサポート掲示板の雰囲気が良いCMSなら安心だな。 携帯に対応しているのも良い。あ,Geeklogのサポート掲示板は親切で初心者にやさしいと評判だぞ。

(Geeklogの開発者たちはみんなGeeklogを愛しているから,Geeklogを使おうとがんばるひとにもやさしいのよ・・・)

構築はどこに委託すればよいのか。やはり高品質なサイトの制作実績が多い会社が良い。あ,それはアイビー・ウィーか,…

(あ,わたしの会社。)

 

 

というようなことになったらよいなと妄想しつつ,Geeklogの開発やら,来年2月出版される雑誌の執筆やら,はたまた今週金曜日に開催するセミナーの準備に追われている毎日。

オープンソースが安心な理由

  • 2008/11/28 08:49 JST

Geeklogは,すべてが公開された中で開発が行われている。本家の開発環境は,ソースはlog Mercurial Repositoryでバージョン管理されている。だれでもバグトラッカーに書き込めるし,メーリングリストに参加でき,公開掲示板もある。どのようにバグフィックスされて,機能アップが進んでいるかもわかる。実際にソースコードにコミットできるのは,本家開発者の中心のDirkさんを中心とした限られたコアメンバーなので,ソースに問題のあるコードが埋められる危険は無く,安心して利用できる。

日本語版開発環境も,今年7月から,Google Codeを活用したSubversionによる管理に移行した。

コミットする権限を持つ,限られたプロジェクトメンバーによって, 安全にソースが管理されつつ,だれでもダウンロード(Downloads),エラー報告(Issue),ソースの表示・取得(Checkout:Browse),コミット履歴の参照(Checkout:Changes)等が行える。

以前,銀行のシステムに,一開発者の口座に小額が自動的に振り込まれるプログラムを紛れ込ませる不正があったが,商用のクローズドなソースだったからこそ多くの目でのチェックも無く,そのような不正なコードが埋め込まれた。だから銀行のシステムもオープンソースで作れ,というのではないが,オープンソースであればそのような事故はなかっただろう。

オープンソースにすることで,ソースコードはきれいに整えられて,ドキュメントは必要なものが蓄積されて,検索できるようになっている。多様な言語・文化の開発者が参加することによって, ソフトウェアの設計はグローバル化される。

一般的に,開発者を日本に限ると,一旦作成したものを海外で利用できるものにはなかなかならないものだ。 ソースコード内に日本語の言語が入ったり,コメントも日本語で入り込む,あるいは時刻の表示形式が多言語に対応しない,住所表記がグローバル化されない,等など。

さらに,開発スピードにも差が出てくる。

Geeklogは,OpenIDに対応した。このような開発も,日本だけの限られた開発者ではできなかったかもしれないが,グローバルな開発者の連携があって,いち早く対応して世界的な開発の流れを取り込むことに成功している。

もうひとつ付け加えたいことは,開発者の人格だ。

Geeklogを選んだ理由のひとつは,当初Geeklog Japaneseを運営していたSaYさんの人柄に好感を覚えたことだ。SaYさんによると,Geeklogを選んだ理由のひとつに,本家開発者たちの好意的な対応だったという。

実際に,本家との関係は良好で,レスポンスはすぐにあり,メールでのやりとりは非常に気持ちが良い。

仕事になるから,とか,得だから,というような打算で集まる集団ではなく,そのオープンソースが好きだから,そのオープンソースが発展していくと,多くの利用者が幸せになるから,ただそういう理由だけで開発に参加する開発者が集まってくる。 Geeklogの知名度は,まだまだ不十分なので,現状Geeklogをやればすぐにビジネスになるわけではない。すぐにビジネスになるオープンソースは他にある。それでもGeeklogが良いから,と集まってくる開発者に囲まれているGeeklogコミュニティは1000人を超えるが,非常に居心地が良い。

このようなコード管理によって,オープンソースだからこそ安心して利用できる,といえるようになる。グローバルな設計思想で構築され,多くの目にさらされて出来あがってきている美しいソースコードをぜひ活用してほしい。

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