OSC2008 Tokyo/Springリポート

  • 2008/03/06 21:36 JST

2月29日と3月1日,東京新宿の日本電子専門学校で,オープンソースカンファレンス2008 Tokyo/Springが開催され,両日とも1000人近い来場者があった。
特にセミナーは年々充実しており,各セミナー会場はどこも満席。最後のライトニングトークは軽妙な司会で盛り上がった。

初日のOSC関係者懇親会は予想を超える90人近い参加者で,最終日の懇親会は150人前後だったのではないかと思われるほどの混雑振り。
オープンソースの盛り上がりを感じる。

オープンソースに関わる人たちはだれでも身内,そういう親近感が最初からお互いに感じていたのかもしれない。
全国からあつまってきた開発者,関係者と有意義な交流が持てたのは本当にすばらしいことだ。

2月15日(金)16日(土)のOSC2008-Oitaは泊りがけツアーがあり,みんなで別府湾を一望できる大展望露天風呂「棚湯」も楽しんだそうだ。
オープンソース参加者に圧倒的に男性が多いからこその企画で,女性としてはちょっとうらやましい。

今年はこれから4月12日(土)にOSC2008-Nagaokaが長岡技術科学大学で,6月7日にOSC2008-.DBが東京法政大学で,6月28日(土)にOSC2008-Hokkaidoがさっぽろ産業振興センターで,7月18日19日(金・土)にOSC2008-Kansai@Kyotoが京都コンピュータ学院京都駅前校で開催される。
Rubyの島根県CMSで俄然表舞台に出てきた島根県だが,OSC2008-Shimane 9月12日,13日(金・土)松江テルサで開催される。
そして東京,沖縄,福岡が続くが,夏に愛知が入り込むかどうか… といった状況で,オープンソースのなかまは確実に増え続けている。

オープンソース「島根県CMS」公開

  • 2008/02/19 23:14 JST

島根県CMSは、Ruby on Railsで作られた行政機関向けのCMSで,今月14日,GPLで公開された。

島根県公式ホームページでさっそく利用されているのだが,よみあげ・ふりがな・もじ大きく/小さく・いろ・その他詳細設定が可能になっている。文字を音声合成して読み上げるが,これは東京大学などが開発しているオープンソースの擬人化音声対話エージェント研究開発プロジェクト「Galatea Project」を利用しているという。これが標準になれば,もう,高価な読み上げソフトウェアなど不要になってくるというわけだ。

参照:ITpro 島根県のホームページ管理システムがOSSとして無償公開,地元企業がRubyで開発

島根県としては,今後はベンダー・ロックインに苦しむことなく,しかも地域振興を兼ねることができる。

さらに多くのRuby技術者を養成し, 一大情報産業に仕上げていくことさえ可能になった。

地方が情報産業を育てるのに,オープンソースが大きな武器になる良い見本だ。

Geeklogでも読み上げソフトの開発をしてみたい。 いっしょに組んでもらえる第2の島根が現れないものか…

ともかくオープンソースが地方でビジネスになる良い見本になりそうだ。

オープンソースを支える地方の人材

  • 2008/02/12 00:23 JST

オープンソースの開発は,ネット環境さえあればどこででもできる。オープンソースを利用している人口は圧倒的に東京かもしれないが,中心となって支えている人たちは地方に点在して,ほとんど表に出てこないのかもしれない。

先日名古屋でオープンソースソフトウエアセミナーがあり,CMSのGeeklogとMODxのセミナーがあった。Geeklogは東京からわたしが,MODxは茨城から与刀さん,大阪から山本さんが講師として参加した。

会場の運営スタッフには,Joomla!のリーダーもいた。セミナー会場にはXOOPS Cubeの開発者やSNSのMyNETの開発者,Firefoxの開発者などもいて,オープンソースプロジェクトに深く関わるひとたちの比率が非常に高かった。

今週末の15日~16日は大分県でオープンソースカンファレンス2008 Oitaが。そして2月29日~3月1日は東京でオープンソースカンファレンス2008 Tokyo/Springが開催され,4月12日新潟県オープンソースカンファレンス2008 Nagaokaに続く。

今年は開催頻度が昨年より上がって,北海道,島根,沖縄,福岡でも開催されるが,さらに愛知開催も検討中で,地方に点在するオープンソース開発者は地方での開催を待ちわびる。

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