ようこそ! 株式会社アイビー・ウィー 2024/03/28 20:12 JST

blog

CMSとBlog、Wiki、Commerceの位置づけとSNS

  • 2006/08/01 11:15 JST
  • 表示回数 2,385

前回、CMS(ContentsManagementSystem)とWikiの比較を書いていて、CMSの定義がおかしいのではないかという指摘をコメントでいろいろと受けました。
コメントをいただきました皆様、ありがとうございます。
いろいろなCMSは、お互いに影響しあってそれぞれに進化しているので、きれいな図にはならないのですが、つぎのような図式が適当ではないかとおもわれます。いかがでしょうか。

[CMS]
┣[汎用CMS]…Geeklog,XOOPS,MODx,plone,Drupal,Joomla他

┣[Blog]…Nucleus,MT,WordPress,HyperNikkiSystem 他

┣[Wiki]…MediaWiki,PukiWiki,yukiwiki

┣[Commerce]…OsCommerce,ZenCart他

┣etc.

汎用CMS(ContentsManagementSystem)は、様々なシステムを拡張するプラグイン(モジュール)システムが充実しており、BlogやWikiのシステムをとりこんで様々なPortalSystem環境を提供していくものです。

現に、Geeklogでは本体機能にBlog機能を持ち、XOOPSではWordPressプラグイン(モジュール)があるなど、CMSではすでにBlogとの親和性が高くなってきています。

さらに、WikiやCommerceのプラグイン化も進んでいます。

汎用CMSは、Webのフレームワークのような位置づけになるのかもしれません。

ところで、SNSは、CMSの枠組みの中でどういう位置づけになるのか、今回は入れていません。
SNSは将来もCMSのプラグイン化は想像できないし、独自に進化していくものだろうと思います。機能としての交流はあるとはおもいますし、技術的にプラグイン化できないということではありませんが。

SNSは、OpenPNEの登場で、最近爆発的なひろがりを見せています。
毎日のスパムメールに、アダルト系のSNS勧誘メールが大量に届くまでになったことで、SNSということばにアダルトのにおいが付いてイメージダウンしないかと心配するほどです。

こちらのSOHOコミュニティ「Ivy SOHO」もSNS「IvySOHO SNS」の試験運用をスタートさせました。CMSのGeeklogを利用した情報発信型のサイトと、参加者の交流のSNSサイトを平行して運営することで、より良いサービスが提供できるのではないかと思っています。

このような運営は各所ですでに見受けられ、ひとつのビジネスモデルにもなるだろうと思います。

CMSの構成図は、@randomさん、masamicさん、tacaさん、mixiでの意見交流では、ばば@おおさかさん、そしてGeeklogのZenCARTプラグインなど多数の開発をされているkino-pさんのご意見を参考にさせていただきました。ありがとうございました。
CMSの構成図については今後もいろいろな方のご意見を伺って、もっと充実したものに仕上げていきたいとおもいますのでよろしくお願いします。

CMS(Portal System)とWiki。コンテンツの作り方の違い

  • 2006/07/27 02:56 JST
  • 表示回数 4,290

CMS(Portal System)とWikiでコンテンツをつくっていますが、それぞれのしくみによって記事の投稿の性格がかわります。

CMS(Portal System)は、最新情報をまず記事として掲載。あるいは掲示板にUP。
それでコメントやトラックバックで反応をみながらさらにコンテンツを追加していきます。
ただ、Wikiのように、履歴がのこりません。まちがって記事を削除したり変更したときには、もうお手上げです。(もちろん、CMS(Portal System)にWikiプラグインが追加されている場合にはそのようなことはありませんが。)グーグルのキャッシュをあわてて見に行き、そこからはめ込むこともあります。もしなければ12時間ごとにデータベースのバックアップを行っているので、そのバックアップファイルからその記事の部分を探して復帰させるか、最悪データベースのリストアで復帰する方法も残されていますが。

ですから、CMS(Portal System)は速報性は高く優れているものの、じっくり編集したり、追加していくという目的ではすこし弱いようです。

その点、Wikiは、じっくりおちついて文章を練って、体系立てて文書を作成していけます。だれがいつどういうふうに編集・修正したか差分もわかり、いつでもどの時点のコンテンツへでも復帰させることができるので、安心して大胆に修正を行うことができます。

コンテンツ自体が文字を主体にしているので文字の大きさも大きくよみやすい。
タグが共通化されているので統一感もあり、キーワードへのタグリンクもしやすく、ページもつくりやすい・・・。自然に、おちついた文体になって、よみやすい文章になります。

CMS(Portal System)で作成していた文章をWikiで構成しなおすと、気がつかなかった構成の不備、まちがいに気づかされます。

さらに、このコンテンツを書籍化する場合には、こんどは全体のページ数と個々のコンテンツの主張ごとにどういうページ配分にするかを割り当てることになるので、削除してよいところを削除していって、全体的にバランスをとって、言いたいことをわかりやすく簡潔にしていきます。また、印刷になることで、校正を十分にかけるのでさらに文章が洗練されていくことになり、画面のキャプチャーも、Webのときには気にならなかった細部のミスも気になり、作り直すことにさえなります。

速報性、コミュニティ、連携をCMS(Portal System)サイトで求め、ドキュメントの充実をWikiで求め、最後に書籍として信頼度の高い情報化をおこなって、Webに反映させていく・・・。

この循環がさらに良い効果をもたらすように思います。

追伸)
当初CMSとして紹介していましたが、WikiもブログもCMSであるということから、CMSから、CMSのなかでもPortal Systemのことを限定してこのブログを書いていたため、後から(Portal System)を追加させていただきました。(2006.7.31)

とうとう出版!CMSをみんなが探している

  • 2006/07/25 17:22 JST
  • 表示回数 2,178

CMSを導入すると夢のようなWebの世界が待っています。
SEOもユーザビリティもアクセシビリティもユニバーサルデザインも、一気にステップアップします。

ただ、これまでのCMSでは設置するまでは良いものの、カスタマイズや運営で躓いてしまうサイトも多かったのではないでしょうか。

CMS導入ガイドの書籍が、書店で複数のCMSで見かけられるようになってきました。
もっと良いCMSはないか探している・・・今はそういう段階なのかもしれません。

といったことで、以前よりの悲願だったGeeklogの導入ガイド。書籍として今年12月か来年早々にお目見えできるかも、ということになりました。以前、「無償CMS Geeklogを使ってみよう!?グローバル設計とハイセキュリティ」を、技術評論社「Software
Design」
2006年3月号で書かせていただいた縁からでした。

書籍化を控えてWikiドキュメントもこのところ急ピッチですすんでいます。

このWikiは、やはりオープンソースのMediaWikiです。MediaWikiとGeeklogがあれば、最強のコンテンツができあがります。本家では、どうやらGeeklogで動くMediaWikiプラグインを開発しているようなので、これが合体するとさらに夢のような世界になるのではないかとひそかに期待しています。

すでにZen Cartプラグインはテスト開発中で形になってきていますし、Ajaxプラグインもいくつか出てきています。

CMSはどこまでも可能性あり、その限界をしらないこと。プラグインシステムで、簡単にシステムを増強できることが、大きな魅力です。

それだけに、基本設計がしっかりとしたものである必要があると実感します。

オープンソースCMSを選ぶポイントは、記事として過去に掲載しています。

オープンソースCMSを選ぶポイント

  1. セキュリティに対する姿勢、セキュリティ情報の豊富さ
  2. 利用者が多く、意見交換が活発
  3. 日本での開発者コミュニティが充実
  4. 世界的な規模で開発が連携を取れていること
  5. 機能の豊富さと開発スピードの速さ

豊富な機能も必須ですが、開発のスピードを上げていかなければ、最新のインターネット技術に追いつけません。
オープンソースなので、セキュリティパッチ情報など、迅速に配信される環境が必要です。
利用者が多いことは必須。実際につかってみてさらに機能が充実します。
日本語サイトが充実して意見交換できることは重要です。
開発スピードが必要でしかも連携が必要なので、世界規模で連携が取れているに越したことはありません。

Geeklog Japaneseサイト CMS比較:オープンソースCMSを選ぶポイント より)

CMSは多くの人たちによって支えられ、将来にわたって開発が続けられるものなので、その将来性を十分吟味する必要があるように思います。

将来性を計るには、関わっている開発者の姿勢、体制を知るのが一番だろうと思います。良いCMSには、良い開発者が目をつけ、さらに良いシステムへと拡大していく、そういう良い循環があるものです。

あらゆる企業や、団体が、普通のホームページにも、コミュニティポータルにも、グループウェアにも、何のためらいもなくオープンソースCMSを利用していく時代になっていけば・・・と思っているわけです。

ページナビゲーション