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OSSコミュニティにもとめられること

  • 2010/03/25 23:03 JST
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OSSコミュニティには、あらゆる層のひとたちが参加します。リーダーは、OSSを開発することだけが求められるわけではなく、多くはコミュニティ維持運営とそのOSSのエバンジェリスト(※)であることだと思います。

ひとりでできることは、たかが知れています。リーダーの能力がたとえ卓越していたとしても、たったひとりではほとんどなにもできないでしょう。

一番大事なことは、信頼できるなかまをひとり、ふたりと増やしていき、惜しげもなく権限を渡していって、共同で管理しあえるコミュニティをつくってひろげていくことだと思います。

そうすれば、参加しているひとたちが、自分ができることはなにか、それぞれに考えて、やるべきことをやっていきます。もちろんSNSという遠慮なく意見を言い合える場があるからこそ、あうんの呼吸でできるわけなのですが。

OSSの裾野を広げるために、コミュニティ参加手段は広げられるだけ広げています。掲示板、mixiからはじまり、独自のGeeklog.jp SNS、Skype、IRC、ML、最近ではTwitterなども。ありとあらゆる手段でコミュニケーションをはかろうと努力しています。

コミュニティづくりをしないOSSは意外に多いのですが、日本での英語版OSS活用は、ことばの壁が非常に大きく、日本で意見をまとめたり、フィードバックを共同で行う必要性を感じます。Geeklogが突出して本家に対してフィードバックの量が大きいのは、本家と日本との良好な関係、そして、日本のコミュニティの良好な運営にあるように感じます。

※エバンジェリスト:熱狂的な信奉者で,他人にその良さを伝えようとする人。

Twitterアカウント:(フォローをどうぞ)
Geeklog Japanese: Geeklogjp
今駒哲子: ivyjp

ひとはポリシーに惹かれる

  • 2010/03/25 22:40 JST
  • 表示回数 2,939

ひとはポリシーに惹かれてあつまってくるものだと思います。

ポリシーが正しければ、無償の提供が生まれ、それがさらに和を広げて大きなうねりとなります。

Geeklogとの出会いは2004年の秋ですが、今から思えば純粋にポリシーだったと思います。セキュリティーギークのために書かれた美しい無駄の無いコード。それを書いているひとたちの純粋でフレンドリーな人柄。ひとかけらの打算もない、純粋さに惹かれてまるでひとめぼれのように恋した状態だと思います。

2003年7月、 初代Geeklog JapaneseリーダーのSaYさんが海外のCMSのなかからGeeklogを見つけてきて日本語公式サイトを開設したのも、そのアーキテクチャーに惹かれただけでなく、本家の開発者たちのフレンドリーな対応にすっかり好感を得たからだったそうです。

わたしも同様です。本家のコアの開発者のDirkさんだけではなく、Geeklog導入ガイドで翻訳させていただいた海外のコア開発者たちを含めた全員が非常に好意的で、メールのやりとりでも、ひらがなを知っている開発者はひらがなでメールを送ってくれました。他の言語に対して非常に寛容だと感じます。

だからこそ、こころからGeeklogに身をうずめて日本語パッケージを開発し、公開してこれたし、6ヶ月もかかって本も書くことができたのだと思います。

Geeklogは、まだまだメジャーなCMSとは言えませんので、Geeklogを開発するきっかけに、ビジネスになるからしかたなく、というようなひとはいません。それが幸いしているのか、Geeklogのコミュニティは非常にほのぼのとしています。

SNSでは、だれかが、こんな機能があったらな、とつぶやけば、2~3日もすればそれが実現できるプラグインができあがってくるというようなことがめずらしくありません。

サポート掲示板は、開発者たちが非常に親切に対応しています。質問ばかりしていた新規参加者もいつのまにか回答側に回って親切に応答していただいています。

そんな掲示板なので、フィードバックが非常に多い。

日本語コミュニティから本家へ、英語でのフィードバックも、Geeklogは非常に多いのですが、これは、相互のコミュニケーションが十分とれて、ひとりのちからではなくおたがいに連携してことばの壁を超えて本家へ英語でフィードバックしていることが大きいと思います。

コミュニティの使命は、様々な思いであつまってくるひとたちをいかに柔軟に受け入れてフィードバックを引き出せるか、これが非常に重要だと思います。

OSSのハックはたのしい

  • 2010/03/25 22:15 JST
  • 表示回数 2,910

前回、安易にハックはするなと書いたのですが、安易に本体をハックしてそれを実稼働させると、あとあと困るということでした。

それと、ハックを様々行ったまま日本語コミュニティや本家にフィードバックしない状態だと、そのハックがそのOSSの標準機能に組み込まれる可能性が低く、将来使いづらいものになる可能性があります。フィードバックしないことは、その開発の成果を末端の利用者だけが死蔵して他者と共有しないということにもなり、OSS本来の、コミュニケーションしながら開発するたのしさを自ら放棄することにもなるので、非常にもったいない。

OSSのハックは、非常にたのしいものです。Geeklogはドキュメントが非常に丁寧に用意されているし、共通ライブラリも揃っていて、ソースもわかりやすいので、開発者が非常に好んでつかう傾向があります。

ただ、気を付けるべきは、本体をハックするのはよいのですが、実際にそれを稼働させているサイトで利用するのは一番最後の手段だということなのです。

OSSは、大勢の開発者がよってたかって開発するかたちをとるため、本体をハックしなくても機能を追加する仕組みが最初から用意されています。Geeklogではアドオン機能として、プラグイン、アプリケーション、PHPブロック、静的ぺージPHP、カスタム関数と、様々に用意されています。利用できる関数も、開発者ドキュメントの共通ライブラリで紹介していますが、最初からあらゆる関数を提供しているので、個別に共通で利用できるような関数を開発することはなく、活用するだけです。

スマートなOSSの開発とは、いかに本体をハックすることなく、アドオン機能で開発していくか、これにかかってくるわけです。

Geeklogの日本語化は、当初はハック対応でしたが、今では日本語化プラグインというかたちで、アドオンとして提供しています。

Geeklog日本語パッケージをインストールしたあと、日本語化プラグインを管理画面でインストールし、日本語化一括実行で一気に日本語化するしくみです。

アドオンの開発は、多くはGeeklog.jp SNSで交流しながら開発していますので、SNSへもぜひご参加ください。

 

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